CAN I TRUST OVER FORTY?

四十までにどれだけ惑えるかを競うブログです

まやかしの世界

突然ですが、僕の趣味はTCGと漫画を読む事です。

他にも余暇に行っている行為としては小説を読んだり書いたり絵を描いたり映画を観たり(ここ数年はめっきり本数が減ってしまいましたが)していたのですが、これらはあくまで自分の創作の為の自己啓発の一環であって、そんな趣味などというレベルのものではないのだと、数年前まで割と本気で思ってました。ええ、バカなんです。

まあ単純にかけた時間と結果として得られるものとの効率が一番良い、という自分との相性もあり、気楽に手に取れるという意味では漫画が最も趣味という言葉に近いのは本当です。人生で一回くらいは真面目に描いてみたいのですが、基本的には読む専です。二十代までは気になったものをどかどか買っていたのですが、流石に最近はあまりにも巻数の多いものは休日前の仕事帰りに漫画喫茶で読むようにしています。一番最近だと刃牙道とケンガンアシュラを最新刊まで読んできました。

が、その二冊は特に今回の話とは関係がありません。毎度前振りが長くて申し訳ない。

話は僕の高校時代に遡ります。

大学受験を控えた高校三年生の頃、特に人と比べて猛烈に努力したわけではなかったのですが、それでもメンタルの弱かった僕は勉強漬けの毎日の中、日に日に憔悴していきました。この一年を犠牲に四年間のモラトリアムをゲットするのだ(実際は夜間で五年かかりましたが)と頭では理解していても、中々キツかった記憶があります。まあ今仕事辞めて代わりに勉強しろって言われたら喜んで毎日机に向かいますけどね。当時は若く、何もわかっていませんでした。

となるとどうやってモチベーションを保つかというと、ニンジンです。必然的に受験の後待ち受ける四年間のモラトリアムには多大なる期待が寄せられ、妄想が募りに募り、幻想にまで膨れ上がります。当然高校三年生のクソ童貞の考える事など大半がセックスアンドザセックスです。ウェーイと飲み会をしたらその帰り道絶対にセックスできると思い込んでいました。彼女ができて休みの日は一日中だらだらとセックスできるものだと思っていました。時々本当にそういうのを達成した人の文章などに触れると自分の浅はかさと羨ましさで蕁麻疹が出ます。死んでくれ。そして俺も死ぬから。

閑話休題、まあセックスはおいといても楽しい大学生活、という幻想が高三の僕の脳みそを埋め尽くしていたわけです。そのイメージを助長していたのが当時買って読んでいた『げんしけん』という作品でした。アニメにもなりました。MANZOさんとアツミサオリさんの素晴らしいOPとEDも相俟って、僕は完全に虜になってしまいました。

(セックスはさておき)受験を終えて桜が咲けば俺もげんしけんみたいな生活が!

 

――そう考えていた時期が、僕にもありました。

 

僕の入った大学は夜間なのもあってかどうなのか(とは言えほぼ同じ歳で現役で入った人ばっかでしたが)、はてまた国文学科だったのがいけなかったのか、皆さんとても真面目な方ばかりでウェーイwwwwwwwww的なノリは一切なく、僕は明後日の方向へと突っ走った上に崖から落ちて、結局学科内に居場所を上手く見つけられませんでした。同じ匂いを感じ取った男女の友達各一名ずつも結局揃って中退しました。次は僕なんだろうなと覚悟を決めましたが、そこは最後までしがみつきました。

もうひとつの希望であったセックスも、結局身の程を知らぬまま彼氏のいる先輩を好きになってしまったが為に何もありませんでした。まあそういう問題でもなくキョロ充のクソデブに彼女が果たしてできたかというと疑問符しか残りませんが、とりあえずげんしけん2で班目が咲さんに告白したシーンは自分に重ねてしまい涙なしには読めませんでした。僕は最後まで言えなかったので。

結局大学前半の思い出と言えばあとはサークルが縁で知り合った先輩(今はTRPG作家をされています。もちろん男)と遊んだ記憶しかありません。僕は現実とのギャップにげんしけんを、木尾士目先生を恨みました。完全に逆恨みです。班目は結局最終的にスーとくっついてあんな事やこんな事をするんだろうけど俺は童貞やぞ、どうしてくれるんだアフタヌーン編集部!ええいヒストリエの新刊はいつになるんだ!

 

しかし賢明なる読者の皆様ならお察しの通り、悪いのは木尾士目先生ではありません。自分でも頭の片隅では何となく理解していたのです。

 

では本当は何が悪いのか。僕はこの体験を以て人生をかけて対峙すべき敵の存在に気付いたのです。NHKの陰謀?違います。全てはイメージ、バイアスなのです。

○○なら○○といった安易なアンチョコこそが正しい人生を曇らせている。そう考えました。更に恐るべき事にそういったまやかしを操って人心を惑わせ、それで利を得ているショッカー並みの秘密結社がいる。そう、電○や博○堂です。

また、JAFCAという団体をご存知でしょうか。日本流行色協会というのですが、この団体は恐るべき事にその年の流行色を決めてしまいます。流行っているからその色になるのではないのです。かわいいと同じくらいの感覚で流行の側を先に作ってしまうんですよ、奴らは!

世の中というものは結局のところ、どこまで行ってもそうしたペテン師のような奴らに誑かされているのであります。恋愛なんてものが最たる例です。とにかく色恋沙汰は金が動く、経済活動なのです。そこを衝いて人心をすかし、煽り、虚実を綯い交ぜにして初体験年齢だとか、とにかく、金を!金を動かさせるんです!本当の事なんて何もないのに.....いいですか、もしね、世の中に魔王なんてものが本当にいるとすれば、それは間違いなく○通と○報堂ですよ。あいつらはラスボスなんです!真の人生を生きる上で唾棄すべき、最低最悪の人類の敵なんですよ!俺は気付いた!だから闘う!

www.pixiv.net....とまあ、当時ハマっていた名著『NHKにようこそ!』の佐藤君ばりの妄執をこじらせて後年書いたのがこの『そんな風に過ごしたい』という短編小説であります。

本当は同じテーマで在学中に三十万字くらい書いた小説があったのですが、それはぽしゃりました。というか、この4万字足らずで同じ事が言えちゃったんですよね。

いやあ、いい経験だった。(と、思うようにしています)

 

で、岬ちゃんはいつうちへ勧誘に来るんです?